シニアの履歴書の書き方とは?定年後の再就職に役立つ履歴書のノウハウ
シニアの履歴書の書き方のポイント! 定年後の再就職に役立つ履歴書とは?
求職活動をするときに、履歴書をどのように書いたら良いのかと悩むことはよくあります。 新卒や中途採用でも求人に応募するときには履歴書をしっかり書くのが重要ですが、シニア求人においても同様です。 とはいえ、新卒で就職してからずっと同じ会社で働いてきた場合は、履歴書の書き方を忘れてしまった人も多いのではないでしょうか。 多くのシニアの方々を再就職に導いてきたキャリアアドバイザーが、採用率の上がる履歴書のノウハウをご紹介。定年後の再就職先が決まらない人は必見です。
- 目次
シニアの履歴書の基本
まずは、履歴書を作成するときの基本を簡単におさらいしておきましょう。
履歴書は「指定されたもの」か「書きやすいフォーマット」を選ぼう
履歴書は、志望先からフォーマットを指定されている場合は、そのフォーマットどおりに記載しますが、指定がない場合は、自分で書式を自由に選ぶことが可能です。フォーマットによって書ける内容が違うので、アピールしたいポイントが書ける書式を選びましょう。
後述のように、職歴と志望動機が採用の可否を分ける重要なポイントですので、職歴と志望動機のスペースが確保されたフォーマットを選ぶのが適切です。
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履歴書は手書きよりも電子履歴書が一般的
履歴書は電子化が進められているため、中途採用になると電子履歴書の提出になる場合もよくあります。
新卒採用のときには手書きの履歴書を書いたかもしれませんが、電子提出が広まってきている現在は、手書きである必要はないのが一般的です。
紙の書類で提出するときや、面接当日に持参する場合なども、印刷した履歴書で大丈夫なので電子履歴書を作成しましょう。
履歴書を用意する際のポイント
紙媒体で求人に応募するときには、一般的な履歴書を印刷するか、市販のものを用意しましょう。
面接場所に持参する場合は、印刷した履歴書や職務経歴書などの必要書類をクリアファイルに入れておけば、折れや汚れが防げます。
入社を希望する企業に送付する場合は、履歴書などのほかに、送付状や添え状と呼ばれる書類を添えて封筒に入れましょう。
封筒の表には朱書き(赤字)で「履歴書在中」と表記し、宛名と送り主を明記して送付するのが基本です。
普通郵便で送付しても問題ありませんが、簡易書留のように、確実に送り先に届けてもらえる郵送方法を選ぶのが安全です。
50代・中高年で履歴書を作成する方は、下記の記事を参考にしてください。
50代向け!受かる履歴書の書き方・ポイントを詳しく解説
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履歴書を郵送する場合の送付状については、下記の記事を参考にしてください。
履歴書の送付状・添え状の正しい書き方と「書類選考通過率が上がるコツ」を伝授
印象が良くなる写真の撮り方については、下記の記事を参考にしてください。
履歴書の顔写真で失敗しない!シニア転職で受かりやすい履歴書写真の撮り方のコツ
職歴の充実が肝心!誤りがないように記載しよう
求職活動で用意する履歴書では、とくに職歴の欄を充実させることが重要です。
履歴書には今までの職歴を全て記入するのが原則で、会社名や所属先の部署名を書き、役職も記載しておくのが一般的です。
誤りがないのは大前提ですが、入社年や異動年なども正確に記入しましょう。
細かな経歴については、職務経歴書に詳しく記載することになりますが、履歴書を見た時点で興味がある人材かどうかが判断されてしまう傾向がありますので、面接官が「この職歴の人ならもう少し詳しく検討したい」と思ってくれるように、履歴書にもある程度詳しく書いておきましょう。
面接官に見やすいように配慮しよう
職歴の充実度は、特に今までと同じ業種や職種で働きたいときには重要になります。
履歴書の職歴のところに職鵜経歴書との対応番号を付けて、興味を持ってくれた点を詳しく理解してもらえるように工夫をしておくのも良い方法です。
職務経歴書には担当した業務や成果を明確に記載しておきましょう。数字で分かる成果がある場合には具体的に書き、その価値についても補足的に説明しておくのが賢明です。
積極的な志望動機を記載して就業意欲を伝えよう
志望動機はシニア採用でも重視されるポイントです。
「定年退職して暇になったし、年金生活では心配だから、何か仕事をして収入を得ておこう」というくらいの気持ちで就職先を探すシニアも少なくありません。
しかし、企業としては意欲がある人を採用したいと考えています。お金を稼げれば良いという軽い気持ちの人の採用には消極的です。
履歴書でアピール力のある志望動機を書かなければ、書類選考は通りにくいと理解しておきましょう。
それでは、どのような志望動機が望まれているのでしょうか?次の段落でご紹介します。
企業が何の目的で求人を出しているかを把握しよう
アピール力がある志望動機を書くコツは、企業研究をしてニーズを把握することです。
求人募集をするときには、必ず目的があります。
何のために求人を出しているのか、事業の状況などから考えて、その目的に合致している人材だということをアピールするのが合理的です。
シニアの人材に求められる特徴とは
シニアを採用するときにもさまざまな目的があります。
新しい事業を展開するため、ノウハウを持っているシニアに意見を求めたい、現場で指示を出してもらいたい、というのが典型例です。
新事業の展開を中長期目標で掲げているなら、自分がその事業に関連する経験を持っていることを伝えましょう。数値的な根拠を持っているなら書いておくと信憑性が高まります。
人手不足の対策を目的としている求人なら、業務や事業の内容に興味関心があることを主張するのが良い方法です。
人手不足の現場では未経験でも採用も
人手不足が著しい現場では、意欲を持ってたくさん働いてくれる人材を獲得するのが目的のこともあるでしょう。
その目的に合わせて志望動機を書くとアピール力が高まります。
人手不足の場合には、意欲さえあれば未経験のシニアでも採用してくれる企業もあります。
採用の可否を決める大きな決め手は「意欲の有無」です。仕事の内容に興味関心を持っている根拠を、わかりやすく記載しておきましょう。
退職後にブランクがあっても大丈夫か
退職後にすぐに求職活動をせず、少し休職期間をおいてから仕事を探したいと考えている人もいるでしょう。
その際に悩みになるのが、ブランクの存在です。
ブランクが長すぎると、仕事をする意欲が本当にあるのかが疑われてしまうリスクが発生するからです。定年退職前に携わっていた仕事と同じ仕事を希望している場合には、ブランクによって知識や技術を忘れてしまっているのではないかと懸念されることもあります。
ブランクが3ヶ月以内の場合
シニア求人の場合、ブランクが3ヶ月以内であれば、特に問題視されることがないのが通例です。
定年退職をすると、年金や保険などの色々な手続きが必要になりますので、手続きを終えて落ち着いてから求職活動を始めた、という場合に生じるブランクは、ほとんど問題視されません。
ブランクが1年以上の場合
ブランクが1年以上になってしまうと、採用側にとっては懸念事項になります。
必ずしもそれだけで採用を見合わせることはありませんが、なぜ間があいたのかをきちんと説明できないと、不採用になってしまう可能性が高まります。
履歴書には、ブランクがあいた経緯や理由についても簡単に触れておくと、面接に呼ばれやすくなります。
ブランクをどのように解釈するかは応募先の企業次第です。
不利になる可能性も念頭に置き、ブランクができてしまった理由を面接でわかりやすく説明できるように、準備しておきましょう。
履歴書を充実させて求職活動を成功させよう
シニアになってから仕事を探すときには、書類選考をまず通過できるように、履歴書を充実させることが大切です。
シニアの採用では「職歴」「志望動機」「労働意欲」がもっとも重視されます。
応募先の企業について研究して、ニーズに合っている人材だと履歴書でアピールできると、面接に呼ばれる可能性が高くなります。
これらのことに注意をして、履歴書を準備してください。
また、定年退職してからのブランクが長いと不利になるケースもありますので、シニアになっても働きたいと思っているなら、できるだけ早く求職活動を始めることが大切です。
ブランクが長くなってしまった場合は、履歴書には客観的で納得できる理由を簡単に記載しておき、面接で聞かれた際に詳しく説明できるように準備しておきましょう。
なお、シニアジョブでは画面に沿って入力するだけで簡単に魅力的な履歴書・職務経歴書の作成ができるサービスを提供しています。履歴書作成に迷った場合は、ぜひご利用ください。
この記事の監修者
松澤裕介 【キャリアアドバイザー】
キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。