休業手当とは|条件・計算方法・休業補償との違いを徹底解説!
休業手当はどんな場合に受け取れる? 条件・計算方法・休業補償との違いも
休業手当とは、使用者の責に帰すべき事由により労働者を休業させた場合に支給される手当のこと。該当する労働者は休業期間中、「平均賃金×60%以上」の手当が受け取れます。 しかし、「使用者の責に帰すべき事由による休業」がどのようなケースなのかわからない人も多いでしょう。 この記事では、休業手当が受け取れる条件や計算方法、休業補償や休業(補償)等給付との違い、法律で定められている自己都合による休業制度について解説します。
- 目次
- 休業手当とは
- 休業手当とは会社等の都合で労働者を休業させた場合に支給される手当
- 休業手当が支給される条件とは?
- 休業手当の対象者は会社等に雇用されているすべての従業員
- 申請方法は会社等により異なる
- 休業手当の計算方法
- 1日当たりの休業手当給付額の計算方法
- 日給制・時給制・請負給制の場合の計算方法
- 勤務期間が3ヶ月経過していない場合の計算方法
- 休業手当と休業補償・休業(補償)等給付との違い
- 法律で認められている自己都合による休業制度
- 産前産後休業
- 育児休業
- 介護休業
- こんな場合は休業手当は支給される?
- インフルエンザや新型コロナウィルスによる休業
- 台風などの自然災害による休業
- 休業手当に関するQ&A
- Q:半日出勤・半日休業だった場合はどうなる?
- Q:派遣社員の場合はどう扱われる?
- まとめ・休業手当の対象になる条件を覚えておこう
休業手当とは
休業手当とはどういうものなのか、知っているようで知らない人も多いのではないでしょうか?まずは、休業手当の概要を確認しておきましょう。
休業手当とは会社等の都合で労働者を休業させた場合に支給される手当
休業手当とは、会社等の都合で労働者を休業させた場合に支給される手当のことです。
労働基準法では、休業手当について、次のように規定されています。
第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。
※1:E-GOV法令検索|労働基準法第二十六条 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_3-At_26
休業手当が支給される条件とは?
労働基準法では、休業手当が支給されるのは「使用者の責に帰すべき事由による休業」と記載されています。使用者(以下「会社等」とする)の責に帰すべき事由による休業とはどのような状態なのでしょうか?
具体的には以下の条件に該当する場合に休業手当が支給されます。
休業手当が支給される条件
- 会社等の都合による休業である
- 従業員に働く意欲があり、実際に働ける状態である
- 会社等指定の休日ではない
つまり、「会社等指定の休日ではない日に、仕事があれば働ける状態にある従業員を働かせることができない場合」に休業手当が支給されます
休業手当が支給される主なケース
では、実際にはどのような場合に休業手当が支給されるのでしょうか?
休業手当が支給される主なケース
- 会社等の経営不振による自宅待機命令がだされたとき
- 社内設備の不備や点検による休業
- 業務に必要な人員の不足や資材不足による休業
- 監督官庁の要請による自宅待機がだされたとき
- 会社等の過失による休業
- 任せる業務がないことによる休業
- 節電対策による休業 など
なお、入社予定日の決まっている人が入社日以降に会社等の都合により休業している場合も、休業手当の対象になります。
休業手当の対象外になる主なケースとは?
会社等の都合による休業でも、不可抗力とみなされる場合は休業手当の対象外になります。
不可抗力とみなされるのは、業務と因果関係のないことから発生した事故や、会社等が最大の注意をしても避けられないケースなどを意味します。
休業手当の対象外になる主なケース
- 台風などの自然災害による休業
- 労働者のストライキに対して会社等が対抗措置として行うロックアウト
- 会社等の指定の休日などの労働義務のない日 など
上記のような場合は休業手当の対象外になるため、注意しましょう
休業手当の対象者は会社等に雇用されているすべての従業員
休業手当の対象になるのは正社員だけではありません。「正社員・契約社員・アルバイト・パート」など、会社等に雇用されているすべての従業員が対象になります
申請方法は会社等により異なる
休業手当は国や自治体ではなく、勤務している会社等から支払われます。そのため、申請も勤務先の会社等へ行う必要があります。
申請方法は会社等により異なるため、就業規則などで確認しましょう
休業手当の計算方法
では、休業手当の給付額はいくらくらいなのでしょうか?ここでは、休業手当の計算方法を解説します。
なお、休業手当は時間単位で計算されるため、決められた労働時間の一部が休業になった場合でも手当は支払われます。
1日当たりの休業手当給付額の計算方法
1日当たりの休業手当給付額は以下の方法で計算します。
休業手当の計算方法
- 1日当たりの給付額:平均賃金×60%以上
- 平均賃金:休業前直近3ヶ月の合計賃金÷3ヶ月の暦日数
「休業前直近3ヶ月の合計賃金」とは、休業開始日の前日から3ヶ月の合計賃金のこと。月給制などの賃金の締切日がある場合は、直前の締切日からさかのぼって3ヶ月の合計賃金になります。
なお、賃金の締切日と休業開始日が同日の場合は、その前日の直近の締切日からさかのぼって3ヶ月の合計賃金で計算します。
1円未満の端数がでた場合は、銭未満を切捨てて計算してください。
休業前直近3ヶ月の合計賃金に含まれるもの
休業前直近3ヶ月の合計賃金には以下のものが含まれます。
休業前直近3ヶ月の合計賃金に含まれるもの
- 基本賃金
- 残業代
- 通勤手当
- 扶養手当
- 住宅手当 など
逆に、以下に該当する金額や期間は含まれません。
休業前直近3ヶ月の合計賃金に含まれないもの・期間
- 退職金や見舞金などの臨時的に支払われた手当
- 賞与などの3ヶ月を超える期間ごとに支払われた手当
- 業務上の事由による負傷や疾病のため療養のために休業した期間
- 産前産後休業の期間
- 育児休業の期間
- 介護休業の期間
- 試用期間
- 会社等の責めに帰すべき事由によって休業した期間
1日当たりの休業手当給付額の計算例
以下の設定条件の1日当たりの休業手当給付額を計算してみましょう。
■設定条件
- 休業開始日:5月10日
- 賃金締切日:毎月末日
- 基本賃金:30万円
- 通勤手当:1万円
- 1日当たりの休業手当:平均賃金×60%
計算月 | 暦日数 | 基本賃金 | 通勤手当 | 残業代 |
---|---|---|---|---|
2月分 | 28日 | 30万円 | 1万円 | 2万円 |
3月分 | 31日 | 30万円 | 1万円 | 1万円 |
4月分 | 30日 | 30万円 | 1万円 | 2万円 |
合計 | 89日 | 90万円 | 3万円 | 5万円 |
平均賃金は「(90万円+3万円+5万円)÷(28日+31日+30日)」=11,011円23銭5厘。
銭未満は切り捨てのため、11,011円23銭。
1日当たりの給付額は「11,011円23銭×60%」=6,606円73銭8厘。
上記のケースの場合「6,606円73銭8厘×休業日数」(円未満四捨五入)以上の金額が休業手当として受け取れます。
例えば、休業日数が15日の場合は、「6,606円73銭8厘×15日=99,101円7銭」。7銭は切り捨てのため、99,101円になります。
日給制・時給制・請負給制の場合の計算方法
日給制・時給制・請負給制の場合は、「休業前直近3ヶ月の合計賃金÷実際に働いた日数×60%」による最低保障額があるので、注意しましょう。
■設定条件(日給制)
- 休業開始日:5月10日
- 賃金締切日:毎月末日
- 基本日給:1万円
- 1日当たりの休業手当:平均賃金×60%
計算月 | 労働日数 | 賃金 | 通勤手当 | 残業代 |
---|---|---|---|---|
2月分 | 15日 | 15万円 | 7,500円 | 0円 |
3月分 | 20日 | 20万円 | 1万円 | 6,250円 |
4月分 | 18日 | 18万円 | 9,000円 | 0円 |
合計 | 53日 | 53万円 | 26,500円 | 6,250円 |
原則による計算では「(530,000円+26,500円+6,250円)÷(28日+31日+30日)」=6,323円3銭(銭未満切捨て)。
最低保障額による計算では「(530,000円+26,500円+6,250円)÷(15日+20日+18日)×60%」=6,370円75銭(銭未満切捨て)。
上記のケースの場合、最低保障額が原則により計算した額を上回っているので、1日当たりの給付額は「6,370円75銭×60%」=3,822円45銭。
つまり、上記のケースの場合「3,822円45銭×休業日数」(円未満四捨五入)の金額が休業手当として受け取れます。
勤務期間が3ヶ月経過していない場合の計算方法
勤務期間が3ヶ月経過していない場合は、以下の期間で計算します。
勤務期間が3ヶ月経過していない場合の計算方法
- 勤務期間が直近の賃金締切日から1ヶ月以上ある場合:直近の締切日から入社日までさかのぼった期間の日数
- 勤務期間が直近の賃金締切日から1ヶ月未満の場合:休業開始日の前日からから入社日までさかのぼった期間の日数
■例①勤務期間が直近の賃金締切日から1ヶ月以上ある場合
休業開始日:5月10日
賃金締切日:毎月末日
入社日:3月10日
3/10に入社した場合は、直近の賃金締切日から1ヶ月以上勤務期間があるため、直近の締切日からさかのぼった期間が算定日数になります。「3/10〜4/30」が期間に含まれるため、算定日数は「22日+ 30日」=52日です。
■例②勤務期間が直近の賃金締切日から1ヶ月未満の場合
休業開始日:5月10日
賃金締切日:毎月末日
入社日:4月10日
4/10に入社した場合は、勤務期間が直近の賃金締切日から1ヶ月未満のため、休業開始日の前日から入社日までの期間が算定日数になります。「4/10〜5/9」が期間に含まれるため、算定日数は30日です。
入社日によって算定期間に含まれる日数が異なるため、注意しましょう。
休業手当と休業補償・休業(補償)等給付との違い
休業手当と似た言葉に「休業補償」、「休業(補償)等給付」があります。
休業補償とは、業務災害による負傷や疾病の療養で働けない場合に会社等から給付金を受け取れる制度のこと。労働基準法では、以下のように定められています。
第七十六条 労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない。
※3:E-GOV法令検索|労働基準法第七十六条 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_8-At_76
なお、該当する労働者が労働者災害補償保険(以下「労災保険」)法による給付を受けられる期間中は、会社等は休業補償を行う義務が免除されています。
また、労災保険では、通勤災害による負傷や疾病の療養で働けない場合にも給付を行っています。これらの給付は、一般的に休業(補償)等給付と言われています。
現在、労働者を使用する会社等は、労災保険への加入が義務付けられているため、通勤災害による負傷や疾病の療養で働けない場合、休業(補償)等給付が行われることが一般的です。
ただし、労災保険では、休業4日目から給付が行われるため、それまでの3日間は、会社等は労働基準法76条に基づく休業補償を行わなければならないこととされています。
そのため、休業補償のすべてが休業(補償)等給付に置き換わるわけではありません。なお、休業補償の規定は、通勤災害には適用がありません。
休業(補償)等給付における1日あたりの給付額は、労働基準法12条の平均賃金に相当する額である給付基礎日額の60%です。
さらに、給付基礎日額の20%に相当する休業特別支給金が社会復帰促進等事業から支給されます。
休業補償、休業(補償)等給付に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
休業補償とは?給付額の計算方法・期間から休業手当との違いまで徹底解説!
労災保険とは|加入条件や補償金額は?個人事業主でも適用される?
■休業手当と休業補償、休業(補償)等給付の違い
休業手当 | 休業補償 | 休業(補償)等給付 | |
---|---|---|---|
支給要件 | 会社等都合で労働者を | 業務災害による負傷や | 業務又は通勤災害による |
支払い主 | 会社等 | 会社等 | 国 |
1日あたりの | 平均賃金×60%以上 | 平均賃金×60% | 給付基礎日額 |
所定休日の扱い | 対象外 | 含まれる | 含まれる |
税金の扱い | 課税対象 | 非課税 | 非課税 |
※4:厚生労働省|休業(補償)等給付 傷病(補償)等年金の請求手続
※5:国税庁|No.1905 労働基準法の休業手当等の課税関係
法律で認められている自己都合による休業制度
すでにお伝えしたように、休業手当は会社等の都合により働けなくなった場合に受け取れる給付です。
休業補償及び休業(補償)等給付は、業務災害又は通勤災害によって働けなくなった場合に受け取れる給付ですが、自己都合で働けなくなった場合に法律で認められている休業制度もあります。
ここでは、法律で認められている自己都合による休業制度をご紹介します。
産前産後休業
1つ目は、産前産後休業です。
労働基準法により、出産前後の女性は以下に該当する期間、休業することが可能です。
産前産後休業の期間
- 出産前:出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)
- 出産後:出産の翌日から8週間(医師が認めた場合は6週間)
出産前休業は本人が希望する場合に取得可能ですが、出産後休業は本人が希望しなくても取得する必要があります。
なお、労働基準法では産前産後休業に関しての賃金の定めはないため、従業員が産前産後休業を取得しても、会社等は賃金を支払う義務はありません。
ただし、産前産後休業を取得する人が健康保険の被保険者であれば、出産手当金と出産育児一時金が受け取れます。さらに、休業期間中は社会保険料の支払いの免除が受けられます。
育児休業
2つめは、育児休業です。
育児休業とは、原則1歳未満の子どもを養育するための休業のこと。育児・介護休業法で定められており、2022年10月からは「産後パパ育休」制度も創設されています。
■育児休業・産後パパ育休の内容
育児休業 | 産後パパ育休 | |
---|---|---|
取得可能期間 | 原則、子どもが | 子どもの出生時 |
申出期限 | 原則、1ヶ月前まで | 原則、休業の |
分割取得 | 分割して | 分割して |
休業中の就業 | 原則、就業不可 | 労使協定を締結している |
1歳以降の延長 | 育休開始日を | なし |
1歳以降の再取得 | 特別な事情が | なし |
なお、従業員が育児休業を取得しても会社等は賃金を支払う義務はありませんが、雇用保険に加入していれば、育児休業給付金が受け取れます。さらに、休業期間中は社会保険料の支払いの免除が受けられます。
※7:厚生労働省|育児休業制度
介護休業
3つめは、介護休業です。介護休業とは、要介護状態の対象家族を介護するための休業制度です。
■介護休業の内容
要介護と | 疾病・負傷・身体上又は |
---|---|
対象家族 |
|
利用可能回数 | 対象家族1人につき |
取得可能日数 | 通算93日まで |
申出期限 | 休業開始予定日の |
なお、従業員が介護休業を取得しても会社等は賃金を支払う義務はありませんが、雇用保険に加入していれば、介護休業給付金が受け取れます。ただし、介護休業給付金の申請ができるのは介護休業の終了後になるため、注意しましょう。
また、産前産後休業・育児休業のように介護休業期間中の社会保険料が免除される制度はありません。
こんな場合は休業手当は支給される?
休業手当は会社等の都合により従業員を休業させた場合に支払われる手当ですが、「これって会社等の都合になるの…?」と疑問に思うケースもあるでしょう。
ここでは、インフルエンザや新型コロナウィルス、台風による休業が休業手当の対象になるかどうかを解説します。
インフルエンザや新型コロナウィルスによる休業
新型コロナウイルス感染症やインフルエンザが流行すると、会社等が自主的に休業するケースもあるでしょう。その場合は休業手当の対象になるのでしょうか?
休業手当の対象になるケース | 休業手当の対象外になるケース |
---|---|
|
|
感染症などが原因で休業する場合は、休業の判断をした理由により休業手当の対象になるか否かが異なるため、注意が必要です。
台風などの自然災害による休業
台風などの自然災害のニュースがあると、自主休業する会社等もあるでしょう。この場合は休業手当の対象になるのでしょうか?
自然災害による休業の場合、ポイントになるのは休業の理由が不可抗力であるか否か、ということ。以下に該当するケースの場合は休業手当の対象にはなりません。
休業手当の対象にならないケース
- 公共交通機関が利用できないため、通勤できない
- 通勤は可能だが、従業員本人の自主判断で出勤しない
- 不可抗力な理由による休業命令が会社からだされた
不可抗力とは、自分の努力ではどうにもならない状態のことです。「自然災害の影響により、会社等の設備が被害を受けた」「取引先が被害を受けたため、自社の業務が進まない」場合などが該当します。
つまり、台風などの自然災害による休業が休業手当の対象になるケースは「不可抗力以外の理由で会社等から休業命令がだされた」場合のみ、ということになるため覚えておきましょう。
休業手当に関するQ&A
最後に、休業手当に関するよくある質問をご紹介します。
Q:半日出勤・半日休業だった場合はどうなる?
A:1日当たりの休業手当給付額より該当日の賃金の方が少ない場合は、差額分が休業手当として支払われます。
■例:午前中出勤・午後休業になった場合
上記のように、午前中出勤分5,000円・1日当たりの休業手当給付金6,000円の場合、差額の1,000円が休業手当として支払われます。
Q:派遣社員の場合はどう扱われる?
A:休業手当の支払い事由に該当した場合は、派遣会社が派遣社員に休業手当を支払います。
派遣社員の雇用主は派遣先企業ではなく派遣会社のため、派遣先企業から休業手当の対象になる休業命令がだされた場合は、派遣会社が派遣社員に休業手当を支払います
また、以下のケースに該当する場合も休業手当が支払われる場合があります。
派遣社員に休業手当が支払われる主なケース
- 派遣先から派遣社員の交代を要求された場合
- 派遣先の都合で派遣契約が解除された場合
1つ目のケースは、派遣先から「派遣社員に問題があるため別の人を派遣してほしい」と依頼され、派遣会社が該当の派遣社員に問題があるのかどうか調査を行わず、円満解決のため派遣社員の交代を行った場合に該当します。
2つ目のケースは、経営不振などの派遣先の都合で派遣契約が解除された場合に該当します。この場合、派遣社員に休業手当を支払うのは派遣会社ですが、派遣会社は派遣先企業へ休業手当相当分の費用を請求することが可能です。
なお、派遣社員に明らかな問題があり解雇された場合は、基本的には休業手当の対象にはなりません。
まとめ・休業手当の対象になる条件を覚えておこう
休業手当とは、会社等の都合で労働者を休業させた場合に、会社等から従業員に支給される手当のこと。休業手当の1日当たりの給付額は「平均賃金×60%以上」と定められています。
対象になるのは正社員だけではありません。会社等に雇用されている正社員・契約社員・アルバイト・パートなどすべての従業員が対象です。
「会社等の都合による休業・従業員に働く意思がある・会社等指定の休日ではない」この3点を満たしている場合は、基本的には休業手当が支払われるべきであるため、この機会に覚えておきましょう。
参考資料
厚生労働省|休業手当の計算方法
厚生労働省|休業(補償)等給付 傷病(補償)等年金の請求手続
国税庁|No.1905 労働基準法の休業手当等の課税関係
厚生労働省|産前・産後休業を取るときは
厚生労働省|育児休業制度
厚生労働省|介護休業について
厚生労働省|休業手当について
この記事の監修者
新名範久 【税理士・社会保険労務士】
「新名範久税理士・社会保険労務士事務所」所長。 建設、不動産、理美容、小売、飲食店、塾経営といった幅広い業種の法人や個人の税務・会計業務を行う。社会保険労務士として、法人の社会保険業務も担当。1人でも多くの人に、税金に対する理解を深めてもらいたいと考え、業務を行っている。 税理士、社会保険労務士、社会福祉士、精神保健福祉士、宅地建物取引士、測量士補、CFP、FP技能検定1級、年金アドバイザー2級、証券外務員1種などの資格を保有。