喪主がやることを葬儀前後の時系列で解説|初めての喪主でも安心!
喪主のやること 時系列で紹介します
「身内が亡くなり、急に喪主をやることになった」そんな状況は誰にでも起こり得ます。この記事では、喪主がやることを時系列でご紹介。葬儀社に頼める内容や行政手続きも解説します。
- 目次
- 喪主を務めるのはだれ?
- 喪主のやること|ご臨終時〜お通夜前
- ご遺体の搬送を依頼する
- ご遺体を安置先を決める
- 死亡届提出の準備をする
- 菩提寺・親族・故人の親しい人へ連絡する
- 葬儀を依頼する葬儀社を決める
- 納棺の儀式を行う
- 喪主のやること|葬儀社との打ち合わせ時
- 葬儀の形式や規模を決める
- お通夜や葬儀の日程を決める
- 葬儀に関する詳細を決める
- 葬儀の連絡をする
- 喪主のやること|お通夜
- 葬儀場スタッフとの打ち合わせを行う
- 参列者へのあいさつを行う
- 通夜振る舞いを行う
- 喪主のやること|葬儀
- 僧侶へのあいさつとお布施のお渡しを行う
- 親族代表のあいさつを行う
- 喪主のやること|火葬〜初七日法要
- 待ち時間を過ごす場所の案内〜収骨を行う
- 初七日法要〜精進落としを行う
- 喪主のやること|葬儀後
- 葬儀費用の精算・香典返しの手配を行う
- ご遺骨の供養方法を決める
- 四十九日法要を行う
- 葬儀社がやってくれることとは?
- ご遺体の搬送と安置の準備
- 僧侶の手配
- 火葬の手続き
- ご遺体の納棺
- 通夜・葬儀・告別式の準備と運営
- 四十九日法要の手配
- 香典返しの手配
- 葬儀の準備以外に行う行政手続きには何がある?
- まとめ・初めての喪主でもやることを把握すれば大丈夫!
喪主を務めるのはだれ?
喪主を務める人に明確なルールはありません。しかし、一般的には故人の配偶者・子ども・親などの血縁関係にある人が務めることが多いです。
配偶者が高齢の場合は親の代わりに子どもが喪主になるケースや、兄弟で共同喪主となるケースもあります。ただし、これは遺言がない場合。遺言がある場合は遺言の内容が優先されるため、注意が必要です。
喪主のやること|ご臨終時〜お通夜前
喪主とは、故人の代わりに参列者を迎え、葬儀を取り仕切る人のこと。ご臨終を迎えたときから葬儀後まで、喪主にはいろいろな仕事があります。
まずは、ご臨終を迎えたときにやることを確認していきましょう。
喪主のやること|ご臨終〜お通夜前
- ご遺体の搬送先を決める
- ご遺体を安置する
- 死亡届を提出する
- 菩薩時・親族・故人の親しい人へ連絡する
- 葬儀を依頼する葬儀社を決める
- 納棺する
ご遺体の搬送を依頼する
ご臨終時にやること1つ目は、ご遺体の搬送先を決めることです。病院や介護施設などで亡くなられた場合、看護師さんがエンゼルケアを施してくれた後に、施設内の霊安室に安置されます。
しかし、霊安室にはご遺体を一時的に安置するための場所であるため、2〜3時間しか滞在できません。この間にご遺体の搬送先を決め、搬送の手配をする必要があります。
ご遺体の搬送は葬儀社が行うことが一般的です。喪主は葬儀社に連絡をし、搬送の依頼をします。依頼する葬儀社を決めていない場合は病院が紹介してくれる場合も多く、紹介してもらった葬儀社にご遺体の搬送のみ依頼することも可能です。
なお、ご遺体を搬送する際には、医師による死亡診断書が必要です。ご遺体を搬送する寝台車に同乗する人は、死亡診断書を忘れないよう注意しましょう。
ご遺体を安置先を決める
ご臨終時にやること2つ目は、ご遺体の安置先を決めることです。安置先は、ご自宅、もしくは葬儀場などの安置室になることが一般的です。
ご遺体の搬送や枕飾りの準備などは葬儀社が行ってくれることが多いため、喪主は場所の指示を行ってください。
普段からお世話になっているお寺(菩提寺)がある場合は、お寺の僧侶に来ていただき、枕経をあげてもらいます。
死亡届提出の準備をする
ご臨終時にやること3つ目は、死亡届を提出することです。
この段階で死亡届を提出する理由は、火葬許可証を受け取るため。役所に死亡届を提出しないと火葬許可がおりず葬儀の後に火葬ができなくなってしまうため、死亡の事実を知った日から7日以内に手続きが必要です。
とはいえ、この段階では喪主やご家族はやることが多く忙しいため、実際には死亡届は葬儀社が提出するのが一般的です。ただし、死亡届の記入は親族が行う必要があるため、葬儀社から依頼があったら速やかに記入をしましょう。
なお、死亡届の提出時には、医師による死亡診断書が必要になります。
菩提寺・親族・故人の親しい人へ連絡する
ご臨終時にやること4つ目は、菩提寺・親族・故人の親しい人へ連絡をすることです。菩提寺の僧侶にはお通夜や葬儀で読経をしてもらうため、早めに連絡しスケジュールを抑える必要があります。
また、この段階ではまだ葬儀の日程は決まっていませんが、故人の親族や親しい人へは早めに訃報連絡をするようにしましょう。故人との生前のお付き合いに感謝の気持ちを伝え、葬儀の日程が決まったら再度連絡をすることを伝えます。
葬儀を依頼する葬儀社を決める
ご臨終〜お通夜前にやること5つ目は、葬儀を依頼する葬儀社を決めることです。ご遺体を搬送してもらった葬儀社と違うところに依頼をする場合は、この段階で葬儀社を決める必要があります。
葬儀を行ううえで、葬儀社は重要なパートナーです。葬儀プランの内容や費用はもちろん、担当者との相性も重要視して決めましょう。
可能であれば、終活の一環として葬儀社を決めておくこともおすすめ。複数社に見積もりをとり比較検討することで、万一のときに安心して葬儀が行えます。
納棺の儀式を行う
ご臨終〜お通夜前にやること6つ目は、納棺の儀式を行うことです。納棺とは、故人の身なりを整え旅立ちの準備をしてあげること。
身体を清める湯灌・死化粧・死装束の着付け・故人の愛用していたものを持たせてあげる副葬品の準備などが行われます。
これから行われるお通夜や葬儀を考慮すると、納棺の儀式は、ご家族が故人とゆっくり向き合える最後の時間。ご家族にとって貴重な時間のため、大切に過ごしましょう。
昔はご家族が行っていた納棺の儀式も、今は、葬儀社や納棺専門の納棺師に依頼可能です。
喪主のやること|葬儀社との打ち合わせ時
ご遺体の安置が落ち着いたら、葬儀社との打ち合わせを行います。
喪主のやること|葬儀社との打ち合わせ時
- 葬儀の形式や規模を決める
- 通夜や葬儀の日程を決める
- 葬儀に関する詳細を決める
- 訃報連絡をする
葬儀社との打ち合わせ時に喪主がやることを確認していきましょう。
葬儀の形式や規模を決める
葬儀社との打ち合わせ時にやること1つ目は、葬儀の形式や規模を決めることです。まずは、「家族だけで見送りたいか、会社関係や近所の人にも参列してほしいか」を考えてみましょう。
参列者の人数によって葬儀の形式も変わってくるため、先に検討しておくべきポイントです。参列者の人数予測をたてたら、形式を決めます。
人数 | 内容 | |
---|---|---|
一般葬 | 30〜3,000名 |
|
家族葬 | 10〜30名 |
|
一日葬 | 10〜30名 | 通夜を行わずに葬儀・告別式・ |
直葬 | ー | 通夜や葬儀を行わずに |
一般葬と家族葬の明確な線引きは曖昧なため、人数によって形式を決めて問題ありません。
また、親族や参列者の時間的負担を軽くしたい場合は一日葬、お通夜や葬儀にこだわりがない場合は直葬と、故人やご家族の希望を汲んだ形式を選ぶよう心がけましょう。
お通夜や葬儀の日程を決める
葬儀社との打ち合わせ時にやること2つ目は、お通夜や葬儀の日程を決めることです。葬儀社と相談しながら、葬儀場や寺院、火葬場の空きを確認し、お通夜や葬儀の日程を決めます。
注意したいのは六曜の友引の日。友引は本来は引き分けの意味がありましたが、今は「友を引き寄せる日」の意味も含まれるため、葬儀には適さない日とされています。実際に、火葬場は休みになるケースも多いです。
菩提寺がある場合は、僧侶の予定を抑えてからお通夜・葬儀の日程を決めましょう。
葬儀に関する詳細を決める
葬儀社との打ち合わせ時にやること3つ目は、葬儀に関する詳細を決めることです。日程が決まったら、以下のような葬儀に関する詳細を決めていきます。
決める内容
- 祭壇
- 棺桶
- 骨壷
- 戒名
- 遺影
- 供花
- 演出
- 返礼品
- 霊柩車
- 通夜振舞いや精進落としの内容 など
ご家族や故人の想いを尊重しつつ、予算も考慮して決めていきましょう。
葬儀の連絡をする
葬儀社との打ち合わせ時にやること4つ目は、葬儀に参列してもらいたい人へ葬儀の案内連絡です。葬儀の連絡をする場合は、以下の内容を端的に伝えましょう。
葬儀の連絡をする際に伝えること
- 故人の名前
- 享年
- 亡くなった日
- 通夜・葬儀の日程と場所
- 葬儀の形式
- 喪主の名前・間柄・連絡先
連絡方法は、電話やメールなどが一般的です。葬儀社が案内用紙を作成してくれることが多いので、電話で訃報を伝え、葬儀の案内を文書やメールなどで送ります。
喪主のやること|お通夜
次に、お通夜のときに喪主がやることを確認していきましょう。
喪主のやること|お通夜のとき
- 葬儀場スタッフとの打ち合わせ
- 参列者へのあいさつ
- 通夜振舞い
お通夜とは、家族や親戚をはじめとした故人と親しい間柄の人が集まり、故人を偲びながら最後の夜を過ごす儀式のこと。
本来は、お線香などでご遺体を安置した部屋の灯りを消さないよう、夜から朝まで行われる儀式のため、お通夜と呼ばれています。
お通夜の流れ
- 一同着席
- 僧侶入場
- 読経
- 遺族・親族・参列者の焼香
- 僧侶退場
- 喪主のあいさつ
- 通夜振舞い
お通夜の進行は葬儀社が行ってくれるため、基本的に喪主は葬儀社から指示や確認を依頼されたときに動けば問題ありません。お通夜での喪主のメインの仕事は、参列者へのあいさつと考えておきましょう。
葬儀場スタッフとの打ち合わせを行う
お通夜のときにやること1つ目は葬儀場スタッフとの打ち合わせです。喪主はお通夜が始まる1〜2時間前には葬儀場に行き、司会者や葬儀場スタッフとお通夜の流れの打ち合わせを行います。
葬儀場スタッフとの打ち合わせ内容
- お通夜の流れの確認
- 弔電を読む順番の確認
- 供花を並べる順番の確認
- 席順の確認
- 受付をする人の確認 など
なお、葬儀の規模などにより、受付をする人は葬儀社スタッフではなく親族や参列者にお願いするケースも多いです。
受付を依頼する人にはお通夜が始まる1時間前には来てもらうよう、あらかじめ伝えておきましょう。
参列者へのあいさつを行う
お通夜のときにやること2つ目は、参列者へのあいさつを行うことです。喪主は葬儀の代表者。故人の代わりに、参列してくれた人全員へ心を込めて感謝の気持ちを伝えましょう。
通夜振る舞いを行う
お通夜のときにやること3つ目は、通夜振る舞いを行うことです。通夜振る舞いとは、お通夜の後に参列者や僧侶を軽食やお酒でもてなすこと。
故人と一緒にとる最後の食事と、参列者や僧侶への感謝の気持ちを表す意味が含まれています。喪主は参列者に声をかけ、故人との生前との付き合いや、お越しいただいた感謝の気持ちを伝えましょう。
喪主のやること|葬儀
次は、葬儀のときに喪主のやることをみてみましょう。
喪主のやること|葬儀のとき
- 葬儀場スタッフとの打ち合わせ
- 参列者へのあいさつ
- 僧侶へのあいさつとお布施のお渡し
- 親族代表のあいさつ
1つ目の「葬儀場スタッフとの打ち合わせ」と2つ目の「参列者へのあいさつ」はお通夜のときに喪主のやることと同様のため、「喪主のやること|お通夜のとき」をご参考ください。
葬儀とは、親族や故人と親しかった関係の人が、故人の冥福を祈り葬るための儀式のこと。ちなみに、告別式は故人と最後のお別れをする儀式の意味があります。
葬儀・告別式の流れ
- 一同着席
- 僧侶入場
- 読経
- 弔電の紹介
- 遺族親族の焼香
- 弔問客の焼香
- 僧侶退場
- お別れの儀
- 喪主あいさつ
- 出棺
正式には、「弔問客の焼香」以降は告別式となります。
葬儀の進行も基本的には葬儀社が行ってくれます。喪主は葬儀開始の1〜2時間前に葬儀場に着くようにし、葬儀社スタッフと葬儀の流れの確認を行いましょう。
葬儀でもお通夜のときと同様に、参列者へあいさつをすることが喪主の重要な仕事です。
僧侶へのあいさつとお布施のお渡しを行う
葬儀のときにやること3つ目は、僧侶へのあいさつとお布施のお渡しです。お布施とは、読経や戒名のお礼として渡すお金のこと。一般的には、葬儀の前か後に喪主から僧侶へお渡しをします。
親族代表のあいさつを行う
葬儀のときにやること4つ目は、親族代表のあいさつを行うことです。告別式の最後には、親族を代表して喪主があいさつを行うことが一般的です。参列者全員に向け、3分ほどを目安に感謝の言葉を伝えましょう。
親族代表のあいさつで伝えること
- 参列いただいたことへの感謝
- 自己紹介
- 故人とのお付き合いに関する感謝
- 故人のエピソード
- 結びの言葉
喪主のやること|火葬〜初七日法要
葬儀後には、火葬場に移動します。初七日法要とは、故人が亡くなってから7日後に行う法要のこと。仏教では、故人が三途の川のほとりに到着する日とされています。しかし近年では、火葬の後に、繰り上げ初七日法要を行うことが増えています。
火葬〜繰り上げ初初七日法要の流れ
- 火葬
- 収骨
- 繰り上げ初七日法要
- 精進落とし
なお、告別式の後に初七日法要をしてから火葬する「繰り込み初七日法要」を行うケースもあります。
待ち時間を過ごす場所の案内〜収骨を行う
火葬〜初七日法要でやること1つ目は、待ち時間を過ごす場所の案内をすることです。火葬場に移動した後はスタッフの案内に従い、故人と最後のお別れをします。
火葬が終わるまでの時間の目安は40〜90分程度。その間は火葬場の控室に移動し、待機します。控室ではお茶やお菓子を用意し、待つことが一般的。喪主は、参列者に控室で待つよう案内をしましょう。
火葬が終わると、収骨を行います。収骨とは、参列者が箸でご遺骨を拾い骨壷に収めること。故人の魂が三途の川を無事に渡り、あの世への橋渡しをする意味が含まれています。
収骨したご遺骨は、喪主が自宅に持ち帰るのが一般的です。自宅に持ち帰った骨壷は、後飾りに安置し、四十九日法要まで供養をします。
初七日法要〜精進落としを行う
火葬〜初七日法要でやること2つ目は、初七日法要後の精進落としを行うことです。収骨が終わった後は、ご遺骨に対して初七日の読経をしていただきます。
初七日法要が終わった後は、食事ができる会場で精進落としを行います。精進落としとは、葬儀や法要が無事に終わったことの感謝やねぎらいの気持ちを込めて、食事の席を設けること。
お通夜から葬儀までの最後の行事になるため、喪主は参列者の席をまわり、全員に感謝の気持ちを伝えましょう。
喪主のやること|葬儀後
葬儀が終わった後にも、喪主の仕事は続きます。
喪主のやること|葬儀後
- 葬儀費用の精算
- 香典返の手配
- 遺骨の供養方法を決める
- 四十九日法要を行う
葬儀費用の精算・香典返しの手配を行う
葬儀後にやること1つ目は、葬儀費用の精算と香典返しの手配を行うことです。葬儀の翌日以降に葬儀社から費用の連絡があるため、期限内に支払いを済ませます。
香典返しとは、香典をいただいた人へのお礼の意味を込めて贈る品物のこと。四十九日法要が終了した後にお渡しすることが一般的です。香典返しの費用は、いただいた香典の1/3〜1/2程度を目安にしましょう。
ご遺骨の供養方法を決める
葬儀後にやること2つ目は、ご遺骨の供養方法を決めることです。近年は、お墓に納める以外にも散骨や樹木葬などを選択する人も増えています。
お墓や納骨堂に納める
ご先祖のお墓に納める場合は、菩提寺に連絡をします。火葬後にお墓を準備する場合は、お墓が完成するまでの期間、お寺や納骨堂などに骨壷を預けることが可能なので、早めに確認しておきましょう。
永代供養を行う
永代供養とは、お寺や霊園がご遺骨の供養や管理を行うことです。近年は、お墓の後継者不在や管理の大変さから、永代供養を選択する人も増えてきました。
ご遺骨は一定年数個別で納められた後、最終的には「合祀」というかたちで、他の人のご遺骨と一緒に埋葬されます。
近年では、ご遺骨の一部をインテリアに馴染む骨壷にして自宅に保管したり、アクセサリーにして手元に保管したりする人も増えています。その場合、ご遺骨のすべてを保管することは難しいため、手元に置いておけないご遺骨は永代供養する人が多いです。
墓石の代わりに樹木をシンボルとする樹木葬も、永代供養の一種です。
散骨する
散骨とは、ご遺骨を灰状にして海や山にまく供養方法です。生前、自然が好きだった故人が遺言として残すケースもあります。
遺灰をまくことは違法ではありませんが、散骨を規制する条例を定めている自治体もあります。散骨をする場合には、地域の迷惑にならないよう注意しましょう。
四十九日法要を行う
葬儀後にやること3つ目は、四十九日法要を行うことです。仏教では、四十九日を過ぎると故人の魂があの世へいくといわれています。そのため、忌明けの時期とされ、遺族が普通の生活に戻る節目でもあります。
四十九日法要の流れ
- 一同着席
- 僧侶入場
- 読経
- 焼香
- 僧侶による法話・中締め
- 納骨式・お墓参り
- お斎
四十九日法要を行った後には、お墓や永代供養など、あらかじめ決めておいた方法でご遺骨を供養します。その後は参列者で食事をするお斎を行い、解散します。
葬儀社がやってくれることとは?
ここまでご紹介してきた通り、ご臨終時から葬儀後まで喪主にはやることがたくさんあります。これら全てを喪主1人が行うのは大変なことです。
喪主の仕事はご家族や葬儀社が代わりにできることも多いため、手分けをして準備を進めましょう。ここでは、葬儀社がやってくれることをご紹介します。
葬儀社がやってくれること
- ご遺体の搬送と安置の準備
- 僧侶の手配
- ご遺体の納棺
- 四十九日・葬儀・告別式の準備と運営
- 四十九日法要の手配
- 香典返しの手配 など
ただし、葬儀社によりやってくれる内容は異なります。ここでご紹介する内容以外にも、葬儀社が代行してくれるサービスはあります。代行してほしい内容がある場合は、打ち合わせ時に葬儀社のスタッフに相談してみましょう。
ご遺体の搬送と安置の準備
葬儀社がやってくれること1つ目は、ご遺体の搬送と安置の準備です。ご臨終後すぐに行わないといけないことのため、ほとんどの人が葬儀社に依頼します。
葬儀社は24時間365日対応しているため、亡くなられた時期が年末年始でも夜中でも対応可能。ご遺体の搬送から安置までに必要な備品もすべてお任せできるため、遺族が準備するものは特にありません。
僧侶の手配
葬儀社がやってくれること2つ目は、僧侶の手配です。普段からお世話になっているお寺や僧侶がいない場合は、葬儀社が僧侶の手配をしてくれます。
火葬の手続き
葬儀社がやってくれること3つ目は、火葬の手続きです。葬儀場はもちろん、火葬場の手配も葬儀社がやってくれます。
火葬の手続きをするためには、火葬許可証が必要です。火葬許可証を受け取るためには、死亡届が必要。一連の手続きを行うため、死亡届を役所に提出して火葬の手続きを行うことは、葬儀社が行うのが一般的です。
ご遺体の納棺
葬儀社がやってくれること4つ目は、ご遺体の納棺です。納棺の準備や進行は葬儀社が行い、家族は副葬品を入れたり、立ち合ったりすることが一般的です。
通夜・葬儀・告別式の準備と運営
葬儀社がやってくれること5つ目は、通夜・葬儀・告別式の準備と運営です。葬儀に関する内容は喪主やご家族が決めますが、会場の準備と運営は葬儀社のスタッフが行います。
そのため喪主は、お通夜や葬儀のときには参列者への対応に時間をかけられます。
四十九日法要の手配
葬儀社がやってくれること6つ目は、四十九日法要の手配です。葬儀社では、お通夜や葬儀だけでなく、四十九日法要の手配もしてくれます。
依頼した葬儀社のお通夜や葬儀での対応に問題がなければ、そのまま四十九日法要も依頼すると安心でしょう。
香典返しの手配
葬儀社がやってくれること7つ目は、香典返しの手配です。葬儀が終わってホッとしたのも束の間。四十九日法要の後には、香典をいただいた人へお返しの品を届ける必要があります。香典返しの手配も、葬儀社に依頼することが可能です。
葬儀の準備以外に行う行政手続きには何がある?
人が亡くなったときは、いくつかの行政手続きも必要です。中には期限が短い手続きもあるため、家族で分担して忘れないように気をつけましょう。
期限 | 手続きの内容 |
---|---|
死亡を知った日 | 死亡届の提出 |
死亡後10日以内 | 厚生年金の年金受給権者 |
死亡後14日以内 |
|
死亡後1ヶ月以内 | 雇用保険受給資格者証の |
死亡後4ヶ月以内 | 準確定申告と納税 |
死亡後10ヶ月以内 | 相続税の申告 |
死亡後2年以内 |
|
死亡後3年以内 | 生命保険の死亡保険金 |
死亡後5年以内 | 遺族基礎年金の請求 |
知らずに放置してしまうと、無駄な費用を払い続けたり、給付金を受け取れなくなったりする可能性があるため、注意が必要です。
まとめ・初めての喪主でもやることを把握すれば大丈夫!
大切なご家族が亡くなり悲しみが押し寄せる中でも、喪主にはやることがたくさんあります。特に、初めて喪主を務める人は突然の出来事に不安を抱く人も多いでしょう。
しかし、喪主がやることを事前に把握しておけば、不安は軽減されます。この機会に、喪主がやること、家族が手伝えること、葬儀社に依頼できることを把握し、万一のときに喪主を務めることへの不安をなくしておきましょう。
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この記事の監修者
西海重尚 【終活アドバイザー】
西海 FP 事務所代表。ひとり暮らしの母親の介護を経験する中で終活の重要性を痛感し、一 人でも多くの方の終活の支援がしたいと考え、独立起業。これまでのファイナンシャル・プ ランナーとしての経験を活かし、老後生活設計の身近な相談相手として活動中。終活アドバ イザー・CFP®認定者・1 級 ファイナンシャルプランニング技能士・公的保険アドバイザー などの資格を保有。